25.6.1王たちの流儀 Vol.1:高岡裕貴

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高岡裕貴が語る王ステ 苦難の先の底力

『王たちの流儀』第一弾は、高岡裕貴さんが登場。

王ステ最古参キャストの1人であり、稽古場では他キャストの立ち位置・動線まで把握しているというプロフェッショナルを見せる。

 

王ステにとってなくてはならない存在である彼の視点をたどってみた。

『星屑の王』を振り返る

 

–『星屑の王』は一度コロナ禍で延期となってしまいましたが、当時の心境はいかがでしたか?

 

高岡裕貴:正直なところ、シリーズ2作目にして「これで終わってしまうのかな?」という諦めと残念な気持ちでした。

佐藤弘樹くんも鵜飼主水くんも、これからシリーズとしてもっと盛り上げていくぞっていう気持ちがあって、僕としても、これからどんなすごいシリーズになっていくんだろう?ってワクワクしていた矢先だったので。ハッキリ言って絶望でした。

–厳重な感染症対策の中での稽古はいかがでしたか?

 

高岡:正直大変でしたね。

これ、今だからこそ話せる裏話なんですけど、『黒の王』の時もそうだったのですが、稽古期間中キャストの誰かが“謎の高熱”を出すっていう。

 

–“謎の高熱”?コロナではなく?

 

高岡:そうなんですよ。もちろんその都度全員でPCR検査をするんですけど、毎回熱を出した本人も含めて全員陰性で。稽古もその都度止まってしまって。

こういう作品ですからキャスト間で「悪魔の呪いなんじゃないか?」って噂になったりもして。

 

–でもそれこそ、作・演出の吉田(武寛)さんが小屋入り目前でコロナに罹っちゃいましたもんね?

 

高岡:そうなんですよ。Zoomをつないで場当たりとゲネプロをやりましたね。

 

–そういう意味では苦難の2作目だったと。

 

高岡:そうですね。『黒の王』の時は、当日券にもお客様がたくさん並んでくださったのに、『星屑~』の時はより深刻なコロナ禍だったので動員数もグッと落ちてしまって。「シリーズとしてはこれ以上は厳しいのかな…」というのが当時の正直な印象でした。

–演じられたのが「ジョバンニ」ということで、前作の「ラマザン隊長」とは対照的な役柄でした。

 

高岡:そうですね。でもせっかく2作続けて出させていただいたので、似たような役をやるよりは良かったのかなと。黒の王から観てくださってるお客様にも、分かりやすく違うキャラクターとして見せられるのは嬉しかったですね。

それこそ僕は、本格的な剣殺陣がラマザンで初めてなくらい、強い役よりも、どちらかと言うとジョバンニみたいにビビリな役が多かったのでそういう意味ではむしろやりやすかったです笑。

–ご自身でも、ラマザンとは真逆に振ってやろう!という意識だったんですか?

 

高岡:そうですね。ヴラヴィが絶対的なモノとしていてくれるので、ジョバンニみたいなある意味“ダサいやつ”も物語を作っていくうえで必要だなと思っていたので、意識的にラマザンとは真逆になるようにはしていました。

『屍の王』を振り返る

 

–『屍の王』でのエイトン役はいかがでしたか?

 

高岡:ラマザンの時は最終的にはヴラヴィに負けてますし、ジョバンニの時はそもそも戦ってもいなくて。「一度でいいからヴラヴィに一矢報いたい!」って思いがずっとあって笑。

彼らが最後撤退していく時には、念願叶って嬉しかったですね。

 

–80年という作中での時間の流れについてはいかがでしたか?

 

高岡:これは僕だけじゃなく演者ほぼ全員がそうだったんですけど、作品の中で年齢を重ねていく表現については、吉田さんも含めてたくさん話し合いましたね。

エイトンの場合は、実際の年齢でいうとワーテルヘーゼンの所では6歳じゃないと計算が合わなくて笑。それでも最後の方では80歳とかになってしまうので、そのあたりはあえて抽象的な表現にし、僕らの中でいちばん納得のいく解釈と表現で演じようってなっていました。

–当時のお客様の反響はいかがでしたか?

 

高岡:『星屑~』の時に時世的なこともあって落ちてしまった作品の熱量が、主演の米原くんを筆頭にまたグッと上がっているのを感じていて。ちょうどコロナ禍が少し落ち着いた時期だったのもあって、お客様が劇場に少しずつ戻ってきてくださったのはとても嬉しかったですね。

ファンの皆様も含めて、王ステの持つ底力を感じました。

–エイトンといえば劇中のボウリング大会ではMCを務めていましたが、MCをされる際にはどういったことを心がけていますか?

 

高岡:王ステのメンバーはとにかくおしゃべりな人が多くて、正直MCがいなくてもずっと喋ってるような人たちばっかりなんですよね笑。なので回すというよりは整えるイメージでやっていますね。

–たしかに皆さん自由ですもんね笑!

 

高岡:そうなんですよ! 経験がある役者さんが多くてフリートークができる人たちばかりなので、「しっかり回さないと」とか「話振らないと」とかは一切考えてないですね。むしろキュキュッと整えていかないと、とっ散らかっちゃうんで笑。

 

–加えて、皆さんたいへん仲良しですしね。

 

高岡:そうですね。キャリアがあるのもあって各々がしっかり関係を築いてるので、僕が良さを引き出そうとするよりも、好き勝手やってもらったものを僕が整えた方が、結果的にみんなの良さが出るんじゃないかなと思ってやっています。

 

–王ステ以前からMCのご経験はあったのですか?

 

高岡:いや、それこそ初めて出させていただいたイルミナス作品のイベントで「MCやってみない?」って言われて。そこからアフタートークとかのMCを任せてもらえるようになりましたね。

 

–今となっては「王ステでMCといえば高岡さん」ですもんね!

 

高岡:なんですかね…。作中で回すのとかも、吉田さんから「やってよ」って感じで任されるので。気付いたらMC要員みたいになってました笑。

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