26.5.3時系列で観る女王ステ-“近代”女王ステ編-

待ちのぞむ

 

来る2026年7月2日から始まる女王ステシリーズ新章不滅部隊編『Rose』。

物語の舞台となるのは戦争の空気が漂う20世紀のヨーロッパだ。

 

世界史上でも類を見ないほどの激動の時代を舞台とする新章を前に19世紀末の『女王輪舞』からの女王ステを”時代”にフォーカスして徹底考察!

 

 

「歴史は苦手なんだよな…」と不安なアナタも、この記事を読んで過去作をご覧いただけば、作品を更に楽しめるだろう!

 

それではいってみよう!

 

Ⅰ.19世紀末

 

まずは19世紀末を舞台とした『女王輪舞』『月よ女王に嗤え』の2本だ。

いずれもイギリス、ロンドンを舞台にした作品である。

 

この時期のヨーロッパではフランス革命に端を発した民主化の波が全土に広がっていた。

また、18世紀に起きた蒸気機関の発明による産業革命により急速な工業化がすすみ、それに伴い資本主義経済による資本家と労働者の格差が社会問題化していた時期でもある。

 

 

 

 

実際にこの2作品は共にロンドンの貧困街が舞台であり、ジャックとメリルは貧困街の生まれ、アトレイユも元孤児であったことから孤児院の子供たちの面倒を見ていた。

 

貧困は治安の悪化を引き起こすため”人間”の市民にとってはたまったものではないが、人の血を啜らねばならぬ不死者たちにとっては、身元も分からぬ遺体が転がっている貧困街は彼女たちにとっては絶好のエサ場であったことだろう。

 

またこのような状況は生け贄を必要とする悪魔召喚の儀式にとっても好都合だった。

 

『女王輪舞』では悪魔信奉者の貴族たちによってジャックは不死者にされ、『月よ女王に嗤え』では悪魔による殺し合いのゲームがはじまり、アンとアトレイユは巻き込まれることとなる。

エリザベートとアメリアも、詳細な理由は分からないがロンドンで囚われており、彼女らを監視するためにリリィもロンドンを訪れていた。

 

つまりこの時期のロンドンには、ジャック、アン、アトレイユ、リリィ、エリザベート、アメリアという6人もの不死者が潜んでいたのである。

 

この6人がバラバラに動くのではなく、もし結託などされようものなら、イギリスは今ごろ不死者たちによって支配されていたかもしれない(彼女たちの性格上絶対に有り得ないだろうが)。

 

だがこの時期を最後に、不死者たちの絶対的な優位性は崩れていくこととなる。

 

動乱の20世紀の始まりだ。

 

Ⅱ.第一次世界大戦

 

1914年、オーストリア=ハンガリー帝国の皇太子夫妻が暗殺されたサラエボ事件を発端に始まったのが第一次世界大戦だ。

 

この大戦の真っ只中のフランス、ドイツが舞台となるのが『女王幻想花劇』だ。

 

 

不死身の奇術師ジャックと女優マルガレータが両国の間でスパイ”マタ・ハリ”として暗躍するお話しである。

 

この戦争が”世界大戦”と呼ばれるほど大規模なものになった背景のひとつにあるのが、戦闘機や自動小銃といった兵器のめまぐるしい進歩だ。

ひとつの兵器で何人もの敵兵を撃ち倒せるようになったこの時代の戦争は各国が国の威信と力の全てを注ぎ込む総力戦の様相を呈していた。

 

また、大国が武力でもって植民地の拡大競争をするこの頃の帝国主義も熾烈な争いに拍車をかけた。

ヨーロッパ全土を巻き込む戦争の渦の前では不死者といえども無力であり、ジャックが”ダブルスパイ”として暗躍することになったのも、その渦に巻き込まれたからにほかならない。

 

一方でエリアメのふたりはと言うと対照的に、一家が離散し孤独になったマルガレータを天才女スパイへと育て上げ、娘の晴れ舞台を楽しみながらドイツ軍の中枢に潜り込み裏で戦争に関与し操るという桁外れの暗躍っぷりを見せていた。

 

しかしこれも見方を変えれば、あれだけ圧倒的な武力を誇っていた主従コンビでさえ、”国家”という力の前では表立って悪事をはたらくことはできないという裏返しでもある。

 

技術の進歩と際限のない人間の欲望が、悪魔の力さえ及ばぬほど膨れ上がっていた。

 

Ⅲ.束の間の平和

 

第一次世界大戦は結果的にドイツの敗戦という形で幕を下ろし、ヨーロッパには束の間の平和が訪れていた。

 

『女王旋律』では、大戦のどさくさに紛れて戦場に(勝手に)参戦していたアンも終戦によってその牙を隠さざるをえなくなり、ドイツの喫茶店で人間たちに混じって働いていた。

 

 

そんな中、かつて戦場で邂逅した元軍人の音楽家アーデルハイトと再会する。

アンはアーデルハイトと戦おうと彼女の楽団の一員となるが、リリィの監視の眼と暖かい楽団の仲間たちの前にその刃を振るえないでいた。

 

一方その頃エリザベート様は音楽に夢中。

持ち前の暗躍スキルでアーデルハイトのライバル、ルイーサ楽団をこれまた乗っ取り音楽活動を楽しんでいた。

 

そんな中、再び戦争の火が燻りはじめる。

当時のドイツは先の大戦で負わされた莫大な賠償金の支払いに追われ、経済は停滞。

国内通貨マルクはハイパーインフレを起こし札束は紙切れになった。

各地で民衆の蜂起がおこり、社会情勢は乱れた。

 

そして国民の不満の矛先は政府から次第にかつての敵国へと向かうようになる。

再び戦闘がおこり、アーデルハイト楽団はそこに巻き込まれ楽団は散り散り、アーデルハイトは楽団を逃すため囮となって戦場に散った。

 

そしてアンは流浪の一匹狼から、ひとりの兵士としてドイツ軍に入隊することとなる。

 

Ⅲ.第二次世界大戦

 

1939年、ドイツ国内を手中に納めたヒトラーはポーランドに16箇条のわたる要求を突きつけた。

 

ポーランドがこれを無視するとドイツ軍はポーランドへ進行を開始。

第二次世界大戦が始まった。

 

やがてアンネ・フランクたちの暮らすオランダにもドイツ軍の侵略の魔の手が迫る。

全身を黒い軍服に身を包んだ移動虐殺部隊”アインザッツグルッペン”。その中にアンの姿はあった。

 

『女王虐殺』の物語である。

 

 

この物語の根幹にあるファクターとして挙げられるのがドイツ軍が行なっていた不死の研究だ。

その指揮をしていたエンゲルは薬にアンの血を混ぜることで不完全ながらも不死の薬を完成させる。

 

また、致命傷を負っていたゼプツェンが一命を取り留め再び戦闘可能になるほどの回復を見せたことからも当時の軍の科学技術のめざましい発展がみえる。

 

結果的に収容所及び研究施設は火の中に消えてしまったものの、その成果の一部は軍に持ち帰られている可能性は大いにある。

悪魔の力が人間の科学技術の中に取り込まれる日も、そう遠くないのかもしれない…

 

まだまだ謎の多い新章『Rose』。

激動の時代を彼女たちはどう生きるのか、注目だ。

 

Text by アセビカンナ

 

幾つもの時代を越えてきた彼女たちが、また新たな舞台に立つ。

その先に何が待ち受けているのか——2026年7月、幕が上がる。

チケット一般販売が本日10時よりスタートしている。

 

彼女たちの戦いの続きを、お見逃しなく。

詳細・お申し込み募集は終了しました

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