
2026年3月27日(金)〜29日(日)IMAホールにて行われた
『王ステ THE LIVE 2026 -月夜の仮面舞踏会-』
歴代王ステシリーズのキャストが一同に会し、王ステの歴史を彩った名曲たちを披露する通称”王ステライブ”の第二弾だ。
今回のライブではメインキャスト17名、サーヴァント4名の総勢21名が集った。
シリーズファンの誰もが待ち望んだ熱狂の夜の模様をここに綴る。
Ⅰ.いきなりのサプライズ
開演時間になり、会場全体が闇に包まれると、この場にいるはずのないあのふたりの声がする。
双子の悪魔、セオドア・シオドア(演:二葉勇・二葉要)だ。
なんでも今回の舞踏会そのものが彼らが創り出した特別な空間だそうだ。
普段は人々を苦しめる悪魔たちだが、今回ばかりはグッジョブである。
思いがけないふたりの声の出演に、会場はいきなりどよめいた。
1曲目はそんなサプライズに相応しく、シリーズ7作目『葬列の王』のメインテーマ『薔薇色の人生』
歴代のメインテーマの中でもとびきり華やかなナンバーが舞踏会の開幕を飾った。
続く2曲目は最新作『虚の王』のメインテーマ『黄金は闇に煌めく』
注目はBメロのセオドアのソロパートを誰が歌うのか。
フランツか、ジェリコか、はたまたウィリアムか。様々な予想がファンの間でなされる中現れたのは…

武井本人も、そしてファンも念願の『アラブの王』の実現に会場の熱気はいきなり最高潮。
開幕のサプライズ2連発でライブは絶好のスタートダッシュを決めた。
Ⅱ.甦る名シーン!こだわりのアクション!
ヴラド(演:佐藤弘樹)とヴィンツェル(演:鵜飼主水)のMCを挟み、『死神の伝承』『インフェルノ』と続いて迎えた5曲目『死して永遠となれ〜ver.黄昏の王〜』
ヴラドとヴィンツェルが、かつて80年戦争を戦ったネーデルラントの王の子孫ウィリアム(演:米原幸佑)とその従者ダグラス(演:上仁樹)と共に歌うナンバーだ。
かつての宿敵同士が共に背中を預けながら戦うこの曲は本編で披露された当時も大盛り上がりであり、ライブではどのように披露されるのか注目されていた。
迎えたサビでのアクション。ネーデルラントのシンボルであるオレンジの旗を振るいながらダグラスが戦う。
その旗をヴラド、ヴィンツェルと受け渡しながら斬りかかってくるサーヴァントたちの剣を華麗に捌いていく。

旗の受け渡しでかつての敵同士が和解したことを表現する見事なアクション。
殺陣振付を担当するヴィンツェル役の鵜飼主水はアクションの中にキャラクター同士の関係性や感情を自然に盛り込むことに定評がある。
そしてそのアクションを可能にするキャスト陣のスキルは流石の一言。
歌だけでなくアクションも堪能できるのが王ステライブの醍醐味だ。
Ⅲ.大活躍!俺たちはサーヴァント!
『ワーテルへーゼンヨーソロー』『花は枯れない』『星よ祝福を』と歴代の名曲たちが披露されていく。
ライブバージョンのアレンジもあり、客席のボルデージは更に上がっていく。
そして迎えた9曲目『パイプオルガンに乗せて』
ヨハン(演:日向野祥)とフランツ(演:橋本真一)がパイプオルガンの音色に乗せて美しいハーモニーを歌いあげる。
曲がアップテンポに変わったその時、袖から飛び出してきたのは、王ステにはなくてはならない”彼ら”…そう!サーヴァント(演:佐々木太一 ・長田泉里・中谷優斗・竜崎新大 )である!

普段は決して表には出ず、あくまでも物語を彩り、メインキャストたちを引き立てることに徹する彼らも、ライブであればスポットライトを浴びることができる。
斬られて、撃たれ、殺されて。
槍を投げられ、大道具を運び。
そんな彼らの苦労と努力の上に王ステは成り立っている。
この時ばかりは投げられた槍や大道具をヴィンツェルたちが回収したりと、メインキャストもサーヴァントを主役にするために走り回る。
彼らの心からの叫びに観客一同心からの拍手と歓声を送った。
Ⅳ.静寂さえも音楽に
サーヴァントたちに万雷の拍手が送られていたまさにその時。
会場が真っ赤に染まる。
そして流れる『夜のワルツ』
古城の執事セラフィム(演:大谷誠)・マルコ(演:馬越琢己)・レオネル(演:服部武雄)・ドラガン(演:武井雷俊)が、逃げ遅れたたいぴーこと佐々木太一に襲いかかる。
手傷を負いながらも逃げようとする彼の前に無情にも立ちはだかったのは古城の主。
黎明の王、ジェリコ(演:磯野大)である。
無辜の民が生物の頂点に立つ捕食者に勝てるはずもなく、ほんの数十秒前まで主役だった彼らはあっけなく王の”贄”に成り果てた。
そして曲が終わり、4人の従者がジェリコの前に跪く。
訪れる無音。数秒の静寂。
つい先ほどまでワルツが鳴り響き、歓声に揺れていた会場が水を打ったように静かになる。

誰が命じたわけでもなく、会場の全員がその沈黙をつくることに同意していた。
それはどんなコールアンドレスポンスにも勝る、会場がひとつになっていることの証だった。
続くナンバーは『黎明の王』のメインテーマ『夜の向こうで王となれ』
たった数秒の沈黙が再び鳴り響く音楽をより一層輝かせる。
魔王は自らの剣についた血を舐め呟く。
「あぁ、美味しい。」
Ⅴ.ライブで観たかった!が叶った瞬間
更に『絶望の花』をジェリコが華麗に歌い上げたところでお楽しみコーナー。
『従者王決定戦』そして『悪魔さんが転んだリベンジ』
本編では決して観ることができないキャラクターたちの作品を超えた楽しい掛け合いに自然と観客の頬が緩む。
ペンライトを振る手を少し休ませたところでライブ再開。
いきなりのルイス(演:白金倫太郎)ペンライト講座からの『WW』『星になる』『イケメンソング』とアップテンポな曲が続く。
会場のボルテージが再び最高潮になったところで舞台上に現れたのは、ちょっぴり遊び人な神父ヴェルナー(演:輝山立)。
その瞬間客席一面がピンクに染まった。
彼が歌うのは勿論この曲『スパーク』!
葬列の王本編で披露された時からファンの間で「是非ライブで観たい!!!!」と話題になったナンバーだ。
満を持してのナンバーに会場は更なる盛り上がりを見せる。

まだまだ祭りは終わらない。
続いて出てきたのは製薬会社社長のフーゴ様(演:高岡裕貴)。
彼がフランツと歌うナンバー『人類の歴史を変えるのは』も同様にファン待望のライブ向き超大盛り上がりソングだ。
葬列の王からのテンションぶち上げソング2連発に会場の熱気は完全に限界の向こう側に達していた。

Ⅵ.本物の悪魔召喚
華やかなナンバーから一転、誰もが知るあの呪文を唱える時間がやってくる。
18曲目『悪魔召喚』
ただ今回はいつもとは違う。
実はこの曲には王ステシリーズ本編では一度も披露されていない”フルバージョン”が存在している。
女王ステシリーズ1作目『赤の女王』でのみ披露されているバージョンであり、両シリーズを楽しんでいるファンの間では密かに、王ステへの”輸入”が期待されていた。
それがなんと今回、王ステ史上初めて実現したのである!

これは両シリーズを通して追いかけているファンの間では歴史的出来事と言っても過言ではない。
それはまさに多くの人の念願が叶った瞬間であった。
Ⅶ.舞踏会の閉幕
知る人ぞ知る歴史的瞬間の興奮も束の間、舞踏会は終わりへと向かっていく。
『化け物』『思うがままに』『革命』と命を賭して戦った男たちの生き様が曲とともに甦る。
まるで観客たちに王ステが”誰も救われない、誰も報われない物語”であることをまざまざと見せつけるかのようであった。
いよいよ舞踏会も閉幕間近。
舞台上にフランツとジェリコが現れる。
歴史の流れの中で様々な喪失を経験した彼らも、このひと時だけはどこか穏やかな表情を浮かべていた。
そして迎える舞踏会最後のナンバー。
22曲目にして、王ステシリーズはじまりの曲
『黒の王』
ヴィンツェルが主人を讃えるように高らかに歌いはじめる。
従者の歌声に呼応してヴラドが続く。

観客の誰もが「王ステはこの2人から始まったんだ」という当たり前の事実を今一度再認識する。
この物語の全ては、それ即ち彼ら2人の旅路である。
腕の疲れなど意に介さず、誰もが力強くペンライトを振る。
我らの王、マリアタを讃えるために。
Ⅷ.夢のような瞬間
はじまりの曲で舞踏会はその幕を下ろした。
しかし、悪魔の悪戯は終わらない。
双子の悪魔は囁く。
「ヴィンツェル、思い出せ。」
舞台上にひとり、うずくまるヴィンツェル。
流れる曲は『果てしない世界へ』
そう、これは彼にとって最も寂しい記憶の再現であった。
あの日彼は、主人を守るため自ら瓦礫の下じきとなった。
闇に閉ざされ、音も、時間の流れさえも分からない”暗闇の牢獄”。
望んではいけないと自らに言い聞かせながらも、永遠と頭の中を流れ続ける主人と歩んだ旅路。
永遠の孤独を噛み締めるのだと覚悟したその時、彼を牢獄から救い出したのは他でもない、彼の主人ヴラドだった。
「お前を逃しはしない。地獄まで道連れだ。」
「どこまでもお供します。我が主。」
作中屈指の名シーンの再現に観客の瞳から涙が溢れる。

やがて舞踏会に参加した全てのキャラクターが会場内に現れる。
ヴラドは客席に語りかける。
「ここにいる皆も道連れだ。さぁ、皆の声を聴かせてくれ。」
彼らが歌う。
「お前を逃しはしない 地獄まで道連れだ」
客席が応える。
「どこまでもお供します 我が主」
私たちはただ外から見ていたわけではない。
彼らと共に同じ時、同じ空間を確かに過ごしていたのだ。
そう誰もが思えた夢のような瞬間だった。
Ⅸ.夢からの目覚め
曲の終わりと共にひとり、またひとりと会場をあとにする舞踏会の参加者たち。
やがて会場にはヴラド、ヴィンツェル、そしてフランツの3人だけになる。
彼らはもう理解していた。
この空間は現実ではない。
永遠でもない。
これは全て、フランツが見た、一夜の夢の中なのだと。
彼は舞台中央に立ち歌いはじめる。
24曲目『parade』
歌いながら彼は自らの人生と向き合い振り返る。
己の背負った業と、犯した罪と、そして死期を悟りながら。
だが彼は決してひとりではなかった。
たとえ夢の中でも、同じ舞踏会を共に楽しんだ仲間たちが彼を迎えに来る。

現実世界では決して起こり得ない、けれど確かにそこに彼らはいたのだ。
同じ時、同じ空間で、共に歌い、踊り、戦い、そして笑った。
彼らは永遠に、私たちの中で生き続ける。
悪魔も偶には、素敵な呪いをかけてくれるものだ。
text by アセビカンナ
「王ステ THE LIVE 2026 -月夜の仮面舞踏会-」公演概要

【公演名】
『王ステ THE LIVE 2026 -月夜の仮面舞踏会-』
構成・作詞・演出:吉田武寛
音楽:hoto-D
【Schedule】
2026年3月27日(金)〜3月29日(日)
【上演スケジュール】
3月27日(金)18:30
3月28日(土)13:00/18:00
3月29日(日)12:30/16:30
【Access】
IMAホール
〒179-0072 東京都練馬区光が丘5-1-1 光が丘IMA中央館4F
【Introduction】
血濡れた暗闇の物語『王ステ』シリーズ。
その世界観を彩る名曲たちをライブ形式でお送りするステージ第2弾。
悲劇を生きた男たちが、時を超え、今ここに再び舞台へと舞い戻るー。
【出演】
佐藤弘樹
鵜飼主水
橋本真一
磯野大
米原幸佑
※以下50音順
大谷誠
輝山立
佐藤祐吾
上仁樹
白金倫太郎(7m!n)
高岡裕貴
武井雷俊
成瀬遙城
服部武雄
日向野祥
馬越琢己
森田晋平
〈サーヴァント〉
佐々木太一
長田泉里
中谷優斗
竜崎新大
【王ステ THE LIVE 2026 -月夜の仮面舞踏会- 公式HP】
https://www.kingstage-live2026.net/
【『王ステ』シリーズ公式HP】
【公式X】
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【お問い合わせ】
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(ILLUMINUS運営事務局)
【企画・製作】
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